企業名やブランド名で検索をかけた際に、「詐欺」や「トラブル」などが検索の候補として挙げられている場合、それだけで顧客や取引先からの信用を失ってしまう可能性もあります。
そのため、サジェストに悪いイメージが付きやすい単語が表示された際には、サジェスト対策を講じる必要があります。
しかし、サジェスト対策といっても検索エンジンによってサジェスト機能の仕組みや対策の仕方なども変わってくるため、注意が必要です。そこで今回は、yahooサジェストの機能や仕組み、対策方法などを解説します。

yahooサジェストとは?

そもそもyahooサジェストとは、Yahoo!のサイトで検索するにあたって、関連性の高い単語や他のユーザーが一緒に検索している単語を表示する機能を指します。
何か調べたいことがあった時、1つの単語を検索窓に入力すると出てくる単語がサジェストです。
例えばYahoo!で「東京観光」と検索すると、以下の単語が出てきます(2025年7月22日時点)。

・東京観光 穴場 50代
・東京観光 モデルコース
・東京観光 はとバス
・東京観光 子供
・東京観光 涼しい場所
・東京観光 女子
・東京観光 雨の日
・東京観光 穴場
・東京観光 中学生
・東京観光 はとバス 半日

関連検索ワードとの違い

「関連検索ワード」とは、検索結果ページの下部に表示されているもので、同じくキーワードの後ろにつく単語や関連性の高い単語を表示しています。
どちらもヤフー側が検索される機会の多い単語を自動的に選出している機能になりますが、表示されている単語が若干違っています。
上記と同じ「東京観光」で検索した際の関連検索キーワードは、以下の単語が表示されていました。

・東京観光地ベスト10
・東京観光 穴場 50代
・東京観光 はとバス
・東京観光 モデルコース
・東京観光 涼しい場所
・東京観光 女子
・東京観光 子供
・東京観光 中学生
・東京観光バス
・東京観光マップ

関連検索キーワードに関しても、企業名・ブランド名と一緒にネガティブなキーワードが付いていると、悪いイメージが付いてしまう恐れもあります。
そのため、サジェストと関連検索キーワードは合わせて対策が必要になります。

他の検索エンジン(Google・Bing)との違い

サジェスト機能はyahooだけでなく、GoogleやBingといった他の検索エンジンにも存在します。
それぞれ実装されている目的や構造、アルゴリズムなどが異なるため、対策する際には注意が必要です。
例えばyahooサジェストの場合、検索入力の補完候補として表示するサジェストと、画面下部にある関連検索キーワードの2つから構成されています。
Googleの検索技術をベースに構築されているものの、サジェストに関しては独自に構築しているのが特徴です。
後ほど詳しく紹介しますが、トレンド性やYahoo!ニュースで話題になっているキーワードなどが反映されやすい傾向にあります。
一方、Googleは話題性も考慮しつつ、比較的ユーザーの検索履歴や行動履歴、地域性などが反映されやすいです。
また、Bingに至っては履歴情報に加えてユーザーの位置情報や言語設定など、ローカル的な要素が強い傾向にあります。
このように、同じようなサジェスト機能でも、検索エンジンによって違いがあります。
違いがあるということは対策方法も変えていかないと、効果的な対策を講じることが難しくなると言えるでしょう。

yahooサジェストの仕組み

サジェストはyahoo側で自動的に単語が選出されていますが、どのような決まりで選出されているかを知ることも重要です。
Yahoo!検索ヘルプの「キーワード入力補助機能とは」 では、関連検索ワードに表示される情報に対して、検索時に入力されたキーワード同士の組み合わせや、関連性の高そうなキーワードを収集し、検索回数や関連性の高い単語を独自のアルゴリズムを用いて表示しているとしています。
具体的には、以下の要素が影響していると考えられます。

要素 影響度 特徴
検索回数 一定期間に特定のキーワードが検索された回数
トレンド(急上昇ワード) トップページにも表示されている「リアルタイム検索で話題のキーワード」
IPアドレス 地域ごとの検索傾向やユーザーの行動履歴
使用端末 スマホ・PCによる検索キーワードの変動
時間帯 朝・昼・夜などの時間帯によるキーワードの変化
閲覧履歴 ユーザー一人ひとりの行動履歴に基づく補正
PV数・CTRが多いWebページ 特定のキーワードとの関連性が深いコンテンツで特に人気の高いページ
ネガティブワードを使用している頻度 掲示板やSNSにおける発言の数
検索エンジンポリシー 公序良俗・名誉毀損に抵触するようなキーワードの制御

特にyahooのサジェストに大きく影響しているのが、検索回数やトレンド(急上昇ワード)、閲覧履歴です。
Googleほどパーソナライズされてはいないものの、検索回数やトレンドが重視されている傾向にあり、SNSやニュースなどで話題となったキーワードが表示候補として突然浮上するケースも少なくありません。
例えばある企業がSNSで炎上してしまった場合、トレンド性の高さから「会社名+炎上」や「会社名+倒産」など、ネガティブなサジェストが突然表示されてしまう可能性があります。
さらに、Yahoo!とLINEは1つの会社に統合されたことをきっかけに、LINEの「ニュース」欄にある検索エンジンにはYahoo!が導入されるようになりました。
LINE内で検索エンジンが利用されている回数は月間で1億回以上ということもあり、LINE内から検索された単語なども影響している可能性があります。

yahooサジェストによる影響

yahooサジェストは検索時に多くのユーザーが目にすることから、様々な影響を受ける可能性があります。
具体的にどのような影響を受けてしまうのか、ポジティブな単語だった場合とネガティブな単語だった場合に分けて解説しましょう。

ポジティブなサジェストが表示された場合

検索窓に入力した企業名・ブランド名にポジティブな内容のサジェストが表示された場合、ユーザーに対して良い印象を与えるきっかけになります。
例えば、ユーザーが「化粧水 おすすめ」と検索した際に、サジェストで自社が扱っている化粧水の名前やブランド名が表示されると、ユーザーは「おすすめの化粧水として名前が挙がっているのかな」とイメージでき、知名度の向上や興味を持ってもらえる可能性が高まります。
また、サジェストのキーワードはクリックされやすい傾向もあるため、そのまま自社サイトに来訪するユーザーも増えることが期待できます。

ネガティブなサジェストが表示された場合

ネガティブなサジェストが表示されてしまうと、企業やブランドのイメージが落ちてしまい、事業に悪影響を及ぼす可能性が高いです。
例えば、以下のような影響が起きると考えられます。

・ブランドイメージの低下
企業名・ブランド名に伴ってネガティブな単語がサジェストとして表示された場合、単純にその企業・ブランドに対してユーザーに悪い印象を与えてしまう可能性があります。
例えば「企業名+違法」「企業名+改ざん」などが表示されると、たとえ事実とは異なっていたとしてもユーザーは、事実確認をせずにそのまま「違法行為をした会社なんだ」と認識してしまいます。
もちろん事実確認を行う人もいますが、サジェストだけで信じてしまう人も少なくないので、イメージ低下を防ぐためにも早急な対応が必要です。

・売上の低下
イメージが低下することによって、消費者の購買行動にも影響を与える可能性が高いです。
例えば商品名で検索したところ、サジェストに「異物混入」「偽装」といった単語が出てきた場合、商品に対する不安感が高まり、別のブランドの商品を選んでしまうことも考えられます。
この状態を放置していれば、さらなる売上の低迷につながり、会社に大きな損害をもたらす可能性もあるでしょう。

・人手不足に陥る
yahooサジェストにネガティブなキーワードが表示されていると、採用活動にも影響してきます。
例えば「企業名+ブラック」「企業名+パワハラ」といったサジェストが表示されてしまうと、求職者は「この企業に応募するのは止めよう」と考えてしまい、好条件の求人を出しているにも関わらず人が集まらないといったケースもあります。
特に求職者は企業研究として最初に検索エンジンを使って調べることも多いです。
応募を検討していたものの、サジェストのネガティブなキーワードを見て応募を止める人が増えてしまえば、思うように人材を採用できなくなってしまい、人手不足に陥る可能性も考えられます。

・取引先や金融機関からの信用がなくなる
事業を運営する上で取引先や金融機関からの信用は大切なものです。
例えば取引先から信用を得ていることで、長期的な取引関係を構築できたり、取引にかかる時間やコストを削減できたりするメリットがあります。
また、金融機関からの信用も高ければ、事業運営に必要な融資を借りやすくなるケースもあるでしょう。
一方で、サジェストのネガティブなキーワードによって取引先や金融機関からの信用を失ってしまう可能性もあります。
例えば「企業名+横領」や「企業名+赤字」と表示された場合、取引先や金融機関は「本当に支払い能力はあるのか」と不安に感じ、取引先との関係性が悪化したり、本来なら融資を受けられたはずが、貸し渋りが発生したりするなど、事業に大きな支障をもたらす恐れがあります。

このように、yahooサジェストにネガティブな単語が使われてしまうだけで、事業活動や経営にも悪影響を及ぼすリスクがあります。
万が一ネガティブな単語がサジェストに見られた場合には、迅速に対策を講じることが大切です。

yahooサジェスト対策のやり方

yahooサジェストに悪質なキーワードが表示された場合、早急な対策が必要となりますが、具体的にどのような対策を行えばいいのかわからない方もいるでしょう。
そこで、yahooサジェスト対策のやり方について紹介します。

削除申請

yahooサジェストは条件を満たしていれば公式のお問い合わせフォームから削除申請を行えます。
ただし、Yahoo!側はすべてのサジェストの削除申請に応じてくれるわけではありません。
削除申請に応じてもらえる可能性が高いのは、以下に該当する場合です。

・国内の法律・法令で禁止されている行為
・社会規範・公序良俗を乱す行為
・本来のサービス趣旨に反する行為
・他人の権利を脅かす行為 など

これらに当てはまる行為はそもそもYahoo!の利用ガイドラインに反していることから、削除申請に応じてもらえる可能性が高いです。
また、名誉毀損・誹謗中傷に該当する場合なども削除申請に応じてもらえる可能性があります。

SEO対策

削除申請が難しい場合には、自社サイトのアクセス数を増やすためにSEO対策に取り組むのもおすすめです。
SEO対策によって自社サイトへのアクセス数が増えれば、サジェストにあるネガティブな疑惑などを正しい情報で払拭できる可能性が高いです。
検索結果に表示されて興味を持った人が公式サイトまで訪れた際に、その情報が誤りだったことを知ることができるのです。
ただし、サジェストだけで判断し、公式サイトにクリックしない人もいます。
そのような人への対策として、企業のSNSアカウントを活用することも視野に入れておきましょう。

逆SEO対策

逆SEO対策とは、ネガティブな内容が書かれているサイトの順位を相対的に下げることを目指して行うSEO対策です。
通常のSEO対策は自社サイトの検索順位を上げるために行いますが、逆SEOはネガティブな情報や評判が検索結果で表示されないようにする方法になります。
ただし、逆SEOは手法によってはペナルティを受けてしまう可能性もあるため、自社だけで取り組むのは避けた方が良いでしょう。
例えば低品質のサイトから被リンクを大量に送ったり、コピーサイトを複数作成したりすると、自社の信頼を落としかねないので注意してください。

 

今回は、yahooサジェストの仕組みや対策の仕方について解説してきました。
ヤフーはGoogleをベースに作られているものの、サジェストのアルゴリズムは独自のものを採用しており、GoogleやBingとは違った結果が表示されます。
トレンドや話題性が反映されやすいことから、自社がネガティブな内容で話題を集めてしまった場合に、すぐにサジェストにも反映されてしまい悪影響を及ぼす可能性が高いです。
ネガティブな要素を完全になくすことは難しいですが、今回紹介した対策方法を活用しながら、yahooサジェストでポジティブな印象を与えられるようにすることが