インバウンド需要の回復や越境ECの拡大によって、海外ユーザーからの評価や口コミも企業の成長を左右する時代となっています。
特にGoogleレビューや海外の口コミサイト、SNS上での評価は国境を超えてブランドイメージに大きな影響をもたらすでしょう。
しかし、言語の壁や文化の違いにより、未だに十分な対策が取れていない企業も少なくありません。
ここで重要となってくるのが、単なる翻訳にとどまらない多言語対応です。
適切な多言語対応を行うことで、海外ユーザーとの信頼関係を築き、口コミサイトでの評価やブランド価値の強化につながる場合もあります。
そこで今回は、多言語対応がなぜ重要なのかを踏まえつつ、多言語対応によって海外口コミサイトを攻略するためのポイントについて解説します。
日本と海外の口コミサイトの違い
そもそも日本と海外では口コミに関する文化も異なっています。
多言語対応と共に海外ユーザーからの口コミを増やせるようにするためにも、まずは日本と海外の口コミサイトや文化にどのような違いがあるのか理解しておきましょう。
口コミの表現方法
日本人の口コミは、全体的に丁寧で控えめな表現が多い傾向にあります。
例えば商品について悪い部分が見つかった場合でも、口コミをする際には「○○だと嬉しいです」と表現されることが多いです。
また、悪い部分があったとしても全体的に良ければ、高い評価をつけてくれる場合もあります。
一方、海外(特に欧米)の場合、口コミではハッキリと直接的に表現する傾向にあります。
例えば良い商品をレビューする際に「素晴らしい」「もっと購入したい」など、直接的な表現を用いることが多いです。
また、海外では「普通」という表現をネガティブに捉える傾向にあります。
日本の場合は「普通」=「悪くない」と捉えられますが、海外だと「普通」=「特にいい場所がない」と受け取られてしまい、「普通」と書かれていても低評価を受けるケースは多いです。
口コミに対する企業の対応
口コミに対する企業の対応なども、日本と海外では異なってきます。
まず日本の場合、丁寧な言葉遣いはもちろん、顧客の感情に寄り添った共感を示しつつコメントを返します。
万が一口コミなどで問題が指摘された場合でも、その原因や経営を詳細に説明することで、ユーザーからの理解を得ようと考えます。
一方で欧米の場合だと、評価はともかく、迅速かつ具体的な返信を期待されているため、口コミにも素早く返信をもらえるケースが多いです。
さらに、中国だと個別の返信やVIP扱いのような特別感のある対応を取られると、好意的に受け取られるケースがあります。
海外ユーザーの口コミが与える効果
いくらインバウンド対策を実施していたとしても、海外ユーザーの口コミ対策も行っておかないと、さらなるインバウンド効果を得られません。
ここで、海外ユーザーの口コミが与える影響・効果について紹介します。
検索結果やGoogleマップなどで露出が増える
海外ユーザーは目的地を探すためにGoogleマップや検索を活用します。
例えば外国人観光客が近くにラーメン屋がないか探そうとGoogleマップを活用した場合、一番上に自分が運営する店舗が来れば、多くの外国人観光客は「ここのラーメンを食べたい」と考えるはずです。
海外ユーザーからの口コミ数が多かったり、評価が高かったりすると、Googleのアルゴリズムに伴い、Googleマップの露出率や検索結果でも上位表示されやすくなります。
逆に外国人からの口コミが一切ない場合や、いまいち評価が高くなかった場合、上位表示されずインバウンド効果も実感しにくくなってしまいます。
口コミサイトでのランキング・評価が向上する
海外でよく見られる「トリップアドバイザー」や「Yelp」などの口コミサイトは、ユーザー評価やレビュー数がランキングの順位に影響してきます。
こうした口コミサイトを確認した上で、旅行先を決めるという人も多いため、この口コミサイトでのランキングや評価を向上させるための工夫が必要です。
例えばトリップアドバイザーには「トラベラーズチョイス」という称号があり、世界中の旅行者から高評価を受けている施設に対して授与されます。
この称号を受け取れば、外国人からも信頼を得やすくなり来店につながる可能性が高まるでしょう。
海外でバズる可能性も!
日本国内では話題に上がらなかったものの、突然海外の口コミから注目を集め、一気に認知度が増すケースもあります。
例えば店内の内装や商品・サービス、接客などは日本独特の魅力があり、海外に住む人にとって新鮮に映る場合があります。
この新鮮な魅力がSNSや口コミサイトなどを介してすぐに拡散され、多くの外国人の目にも止まるようになるのです。
海外ユーザーに口コミを書いてもらうには?海外口コミサイトを攻略する方法
海外ユーザーからの口コミを増やすには、そもそも海外ユーザーに来店してもらい、実際に商品・サービスを購入してもらう必要があります。
来店してくれたチャンスを活かし、口コミを書いてもらうにはどうすれば良いのでしょうか?
ここで、海外ユーザーに口コミを書いてもらうための対策について解説します。
過去に書いてもらった外国人からの口コミを掲載する
海外ユーザーからの口コミを増やすためにも、まずは以前書いてもらったことがある外国人からの口コミを掲載することが大切です。
過去に書いてもらったことがある外国人からの口コミを掲載することで、「ここは外国人からの口コミが喜ばれる、歓迎してくれる」と認識し、口コミを書いてもらえる可能性が高まります。
ローカライズ対応も意識する
近年は生成AIなどの活用によって、外国語がわからない人もある程度は翻訳できるようになりました。
しかし、機械による翻訳だと現地の言い回しや文化などを意識したローカライズがされていません。
海外口コミサイトに登録する場合、プロフィール情報やサービス説明、返信コメントなどに現地で実際に使われている言葉を取り入れると信頼感が高まり、投稿数や評価の向上につながります。
ネガティブな口コミに対する返信ルールを決めておく
海外の口コミサイトで低評価を受けたり、批判的なコメントをされたりすることも決して珍しくありません。
ネガティブな口コミをされてしまった場合は冷静になり、謝意と事実確認をする旨を説明しましょう。
ネガティブな口コミに一つひとつ返信するのはとても大変なので、あらかじめ対応フローやテンプレートをなどを用意しておくと安心です。
Googleビジネスプロフィールも多言語対応にする
Googleビジネスプロフィールは、Googleが提供する無料の情報管理ツールであり、Google検索やGoogleマップの検索結果に表示される店や企業、施設などの情報を管理できます。
Googleビジネスプロフィールに情報を入力することによって、Google検索やGoogleマップ検索で上位表示されやすくなり、また魅力的な紹介文や写真を活用することで来店を促進することも可能です。
この登録情報を日本語で入力する人がほとんどかもしれませんが、英語や中国語など多言語対応にすることで、その国の言語を使って検索した海外ユーザーも見つけやすくなります。
また、多言語化していることで、実際に店舗を訪れても多言語対応してくれるだろうと考え、他店舗と比較した際に選ばれる可能性が高まり、口コミも書いてもらいやすくなります。
多言語対応サイトのつくり方
海外口コミサイトを攻略するためには、口コミサイトへの登録・多言語対応だけでなく、自社サイトにも多言語対応を取り入れることが重要です。
多言語対応のサイトを制作するには、どのような流れでつくれば良いのでしょうか?
ここで、多言語対応サイトのつくり方を紹介しましょう。
1.ターゲットを明確にする
多言語対応サイトをつくる前に、まずはターゲットを明確にしておきます。
「外国人」となるとターゲットが大きすぎてしまい、サイト構築の軸がブレてしまう可能性があります。
また、準備すべき言語なども違ってくるため、ターゲットを明確にした上で必要な言語ページを準備する必要があります。
もし特定の言語でターゲットを選択する場合は1つの国に留まらず、あらゆる場所にいることを想定しながら、サイトの構成やコンテンツを決めることが大切です。
2.ドメインを設定する
ターゲットが決まったら、次にサイトのドメインを設定します。
特定の国や地域の人をターゲットにした場合、その国を示す国別コードを含んだドメインを取得することで、SEO効果が高まります。
例えばURLの末尾につく「.jp」は日本を示す国別コードであり、Googleに対して日本をターゲットにしていることが伝わります。
複数の国・地域の人がターゲットになる場合は、国別コードを使わないドメインを取得するのがおすすめです。
例えば「.com」や「.net」は世界中の誰でも登録できるドメインになります。
3.Web環境を調査する
ドメインが決まったら、Web環境の調査も実施しておきましょう。
Web環境の調査では、対象国・地域の電波環境や使用されているブラウザの種類、サーバー規制の有無などが挙げられます。
この調査をせずに多言語対応サイトをつくった場合、想定よりもターゲットユーザーからのアクセス数が伸び悩んでしまう可能性もあるので、注意が必要です。
サイト内に掲載するコンテンツを決める
次にサイト内に掲載するコンテンツを決めていきます。
サイト内のコンテンツはターゲットとする国や文化、習慣などをできるだけ理解し、適したものを取り入れるのがおすすめです。
また、必要なコンテンツはターゲットによって異なる場合もあることから、検索されているキーワードやターゲットのニーズも考慮しながらコンテンツを決めることも大切です。
翻訳家に相談・依頼する
多言語対応サイトを構築する上で、翻訳家にサイト内の翻訳を依頼しましょう。
機械翻訳では完全な翻訳ができず、場合によっては細かいニュアンスが異なり不自然な文章になる可能性があります。
信頼できる多言語対応サイトを構築するためにも、機械翻訳ではなく翻訳家に依頼するのがおすすめです。
今回は、日本と海外の口コミサイトの違いや海外ユーザーの口コミが与える効果、海外口コミサイトを攻略する方法、そして多言語対応サイトのつくり方について紹介してきました。
インバウンド効果の波に乗るためには、海外ユーザーにとって「行ってみたい」と思える店舗づくりはもちろん、多言語対応や口コミサイトでの対策も重要となってきます。
海外ユーザーの口コミを増やして、来店者数を増やしていきましょう。






















