SNSやネットの影響で、企業に対する口コミ・評判は瞬く間に拡散されていきます。
マーケティングの観点からすると注目を浴びやすくなり、ブランドイメージの向上や売上アップにつながる可能性が高いです。
一方で、事実とは異なる情報が拡散されてしまうと、企業に対するイメージや信用が低下してしまう場合もあります。
そこで今回は、風評被害や風評対策とは何かを解説すると共に、企業が事前にできるリスク管理について紹介します。
風評被害・風評対策がどういったものか詳しく知りたい方、風評被害を未然に防ぐためにはどうすればいいのか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
風評被害とは?
そもそも風評被害とは、事件・事故が発生した際に根拠のない噂や憶測などによって受けた社会的・経済的な被害を指します。
これまで風評被害はテレビや新聞、週刊誌などのマスコミが起因するものが多く見られました。
マスコミは大きな話題につながるよう、うまく編集しますが、この編集によって視聴者や読者に誤解が生まれてしまい、風評被害に発展してしまいます。
近年はマスコミだけでなく、ネット上やSNSでも風評被害が生まれるようになりました。
特にSNSでは拡散性が非常に高く、またその内容が正しいか根拠を探らずに拡散してしまうこともあり、風評被害を招きやすいと言えます。
誹謗中傷との違い
誹謗中傷と風評被害はそれぞれ意味が異なります。
風評被害は上記でも紹介したように、根拠のない噂や誤解によって生じた社会的・経済的被害です。
一方、誹謗中傷は特定の個人・企業を傷つけるために、悪意ある投稿・書き込みをすることを指します。
誹謗中傷は加害者の目的がはっきりとしているのに対し、風評被害は意図せず間違った情報が拡散されることも多いです。
例えば、本当は異物混入などなかったのに「ある店の商品を購入したところ異物が混入していた」と悪意ある投稿をした場合は誹謗中傷となり、この投稿が広まって店の集客や売上に悪影響が出ている状態を風評被害と言います。
風評被害による企業への影響
風評被害を受けてしまった場合、企業はどのような影響を受けてしまうのでしょうか?
・契約解除や取引停止
・顧客離れ
・ブランドイメージの低下
・株価の下落
・採用活動の難航
風評被害によって企業が受けるダメージは計り知れません。
例えばこれまで取引先と築いてきた信頼関係が、虚偽の投稿などによって不信感に変わり、契約解除や取引停止を求める取引先が増える可能性があります。
また、ネガティブな情報が拡散されることで、新規顧客の獲得が難しくなったり、これまで応援してくれていた既存顧客が離れてしまったりすることもあるでしょう。
事実無根の噂であっても、消費者が抱くブランドイメージがマイナスになってしまった場合、なかなかプラスに戻すことは難しいです。
ブランドイメージを回復することはできても、多大なコストと時間がかかってしまいます。
風評被害の影響として、株価の下落も挙げられます。
上場企業が風評被害によって信用が失われてしまうことで、株主から不信感を抱かれてしまい、株価の急落や市場での地位低下につながる可能性があります。
さらに、ネガティブな口コミにより、新卒・中途採用で募集をかけてもなかなか人が集まらなかったり、内定辞退が増えたりするなど、機会損失を招く恐れがあります。
このような影響が長く続いてしまえば、企業活動そのものが難しくなる可能性もあります。
風評被害を未然に防ぐためのリスク管理
風評被害を未然に防ぐためには、風評対策としてリスク管理を行うことが重要です。
具体的にどのような風評対策が効果的なのか、解説していきます。
従業員教育の徹底
まず風評対策のリスク管理で重要となってくるのが、従業員教育です。
いくら経営者や1つの担当部署だけがリスクを理解し、未然に防ごうと対策を講じていても、風評被害を抑えることはできません。
まずは従業員全員に風評被害・風評対策に関する教育をしていく必要があります。
特に近年は従業員を発端として風評被害が発生するケースも増えています。
このようなリスクを回避するためにも、実際に発生した風評被害の事例などを参考にしつつ、周知させる機会を作りましょう。
SNS運用ガイドラインの策定
SNSアカウントを作成し、企業名で運用している場合は、事前にSNS運用ガイドラインを策定しておくことをおすすめします。
SNS運用ガイドラインでは、従業員が正しく企業アカウントを運用するためのルールなどが書かれており、この内容を守っていれば不適切な発言による風評被害リスクも避けられます。
SNS運用ガイドラインでは、主に以下の項目を盛り込んでいきます。
・目的
・運用の基本方針
・運用方法
・発信内容の免責事項について
・業務上の禁止事項
・ルールの適用範囲
・違反した場合の懲戒
・附則 など
業界や業種、企業によって必要な項目は異なります。
実態に即したルールを盛り込んだガイドラインを策定するようにしましょう。
ネット上のモニタリング
SNSや掲示板、ニュースサイト、まとめサイト、個人ブログなどは風評被害につながる可能性が高い投稿が行われる可能性があります。
すぐに注目されていなくても、徐々に拡散されていき、最終的にはとんでもない風評被害を受けるリスクもゼロではありません。
そのため、風評被害を未然に防ぐためにはネット上のモニタリングも必要です。
ネット全体を監視することは難しいですが、特定のキーワードを設定し、効率的にモニタリングが可能なツールもあるため、活用してみましょう。
リスク管理を運用するための手順・流れ
風評対策におけるリスク管理を運用する際は、以下の手順に沿って行いましょう。
リスクの洗い出し・分析を行う
まずは企業にとって想定しうるあらゆるリスクを洗い出していきます。
過去に経験したことやチーム一人ひとりの考えから、様々なリスクを出します。
特定したリスクは発生確率や企業に与える影響度などを加味しながら、重要度を決めていきます。
洗い出したリスクを一つひとつ見直していると風評対策が遅れてしまう可能性もあるため、リスク分析で優先順位をつけ、最重要なリスクから取り組むことが重要です。
リスクの対応計画を考える
優先度の高いリスクから、順番に対応計画を検討していきます。
それぞれのリスクによって効果的な対策は異なりますし、専門的な知識を要する場合もあります。
具体的な対応計画を立てられない場合は、プロの風評被害対策会社に相談するのも1つの方法です。
対策の評価・改善を行う
リスクに対する対応計画を立てたら、実際に運用することになります。
運用後はそのまま放置するのではなく、実際に結果はどうなったのか、結果が出なかった場合どこを改善すれば良いのか、などの見直しが必要です。
リスク管理を適切に実施するためにも、継続的に検証し、改善することが重要となります。
今回は、風評被害や風評対策について、企業が事前にできるリスク管理などを紹介してきました。
風評被害は一度起きてしまうと企業に大きな影響が出てしまうことから、未然に防ぐための風評対策・リスク管理が重要となります。
適切な風評対策を講じれば、万が一風評被害につながる悪質な投稿がされたとしても、被害を最小限に食い止めることができ、企業がこれまでに構築してきた信頼を守ることも可能です。
ぜひ今回紹介した内容を参考にしつつ、風評対策を実行してみてください。


















