インターネットやSNSで誹謗中傷が起こると、多くのユーザーの目に触れて瞬く間に拡散され、経営を揺るがすほどの甚大な被害に及ぶことも少なくありません。
こうしたリスクを避けるためには、誹謗中傷を防ぐための対策が必要です。
今回は、誹謗中傷から企業ブランドを守るための対策を紹介します。
効果的な誹謗中傷対策を講じたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
誹謗中傷をなくすことは困難?
誹謗中傷対策をするにあたって、誹謗中傷自体が発生しない状態にすることはできないか考えた方もいるかもしれません。
しかし、結論から言うと誹謗中傷をなくすことは困難です。
ここでは、誹謗中傷を完全になくすことができない理由を3つ解説します。
匿名性の高さ
現在、誹謗中傷が発生しやすいのはインターネットの掲示板や口コミサイト、SNSなどが多くなっています。
この中でも特にSNSは匿名性が非常に高く、誰が投稿したのかがわかりにくい状況になっています。
本名や顔を隠して手軽に投稿しやすいという特徴から、発言の責任感を持たずに過激な表現で書き込んだり、罪悪感もなく攻撃的な発言をしたりできる環境になっているのです。
中には、たとえ虚偽情報であっても相手が悪いと思い込んで、正義感を抱いて攻撃するユーザーも少なくありません。
日頃のストレスの発散場所になってしまう
手軽に利用しやすい点から、ネットの掲示板やSNSがストレス発散場所になっている人も多いです。
初めから誹謗中傷しようと思っていなくても、多くの誹謗中傷が集まっていると「それなら自分も」という考えになりやすく、容易に過激な発言をしてしまうのです。
過激な発言をすることで、次第に内容がエスカレートする場合も多いです。
拡散性の高さ
SNSは投稿した内容が手軽にシェア・リポストして共有しやすいことから、拡散性が非常に高いです。
特にネガティブな情報や誹謗中傷は一度投稿されると瞬く間に拡散される傾向にあります。
仮に虚偽情報であったとしても、一度拡散された誹謗中傷は多くのユーザーの目に触れてしまい、ブランドイメージの低下や売上低下につながってしまいます。
誹謗中傷から企業ブランドを守るには
誹謗中傷が発生すると、企業イメージやブランド力の低下や売上の減少、従業員のモチベーションの低下、採用活動の難航など、多くのリスクがあります。
ここでは、誹謗中傷から企業ブランドを守るための有効な対策を紹介します。
危機管理マニュアル作成
誹謗中傷が発生した際に備えるためには、社内ルールを明確にして迅速に対処できる体制に整えておかなければなりません。
誹謗中傷発見時の報告や相談フローをはじめ、対応の判断基準・投稿の削除判断・公式見解と発表の手順・法的措置を取る場合の判断基準と対応フロー・対応責任者などを社内規定ルールとして盛り込み、判断基準をいくつか設定しておくことで、緊急時でも迅速な対応ができます。
企業の広報部門だけが抱えるのではなく、社内全体で共有して対応できる体制に整えておけば、実務の効率化にもつながります。
モニタリング体制の構築
誹謗中傷は、早期発見が被害を最小限にするためのポイントになります。
早い段階で誹謗中傷の火種を発見するには、日頃からインターネットやSNSのモニタリングを行っておくことが大切です。
具体的には以下が挙げられます。
・企業名・商品名・サービス名などでの定期検索
・口コミサイト・掲示板の定期チェック
・SNSのアラート通知設定
・専用の監視ツール・システムの導入
これらは、どれも一度や二度で終わらずに定期的に行う必要があります。
このような監視体制を構築しておくことで、定期的にチェックする中で思わぬ変化や違和感に気付ける可能性が高まります。
近年は、便利なモニタリングツールやシステムも多く提供されているので、自社に合うツールを導入するのも有効な対策のひとつです。
従業員教育
誹謗中傷は、従業員の発言が原因となるケースも少なくありません。
たった1人の不適切行為が拡散されただけでも、瞬時に誹謗中傷は拡散され、次から次へと企業に飛び火してしまう場合もあります。
不用意な投稿や発言を減らすためにも、従業員向けの誹謗中傷リスク教育を徹底しましょう。
SNSの投稿におけるルールの策定や機密情報の書き込み禁止、トラブル発見時の対応、個人アカウントの責任などを徹底して教育しておくことで、従業員一人ひとりの危機感は高まります。
従業員教育だけでなく、定期的な研修もプラスすればより理解の定着が期待でき、相談しやすい環境を作ることが可能です。
透明性の高い公式発信
誹謗中傷は、噂や虚偽情報があたかも真実のように拡散されるケースも多いです。
企業の情報が少ないと、噂や憶測も広がりやすく、誤解が生じてしまう可能性があります。
誹謗中傷を予防するためにも、定期的に公式からの情報発信を行いましょう。
事実に基づいた内容でわかりやすい文章で定期的に発信すれば、ユーザーも正確な情報を得やすくなります。
公式発信の更新を止めず、合わせて問い合わせ窓口も案内しておくことで、透明性の高い姿勢が支持される可能性が高まります。
誤解や噂を招かないためには、継続的な発信で信用を高めておくことが大切です。
ステークホルダーの評判管理
顧客や取引先、投資家などの企業のステークホルダーからの評判管理も、有効な誹謗中傷対策のひとつです。
検索エンジンで企業名を検索した際のサジェストの確認や、口コミサイトやSNSでの評価、レビュー傾向などを日常的に把握しておくだけでも、誹謗中傷になり得る投稿や記事の兆候に気付くことができます。
ステークホルダーから自社がどのように見られているかを把握する体制に整備しておけば、より安定したブランドを維持・向上しやすくなるでしょう。
誹謗中傷された時の対策方法
いくら対策を講じていても誹謗中傷を受けるリスクはあります。
続いて、実際に誹謗中傷が発生した時の有効な対策について紹介しましょう。
問題となっている投稿の事実確認
まずは誹謗中傷の内容について事実確認を行います。
誰が、どんな情報を投稿しており、その内容が事実か、それともデマなのか確認していきます。
もし明らかに信ぴょう性がなく、風評被害のリスクも低いと考えられる場合や、広範囲に拡散される可能性が低い場合は、問題となる投稿を静観するという方法も取れます。
火種になりそうなすべての投稿に対処していると、多くのリソースとコストがかかってしまうため、特に悪質性が高い投稿に絞り込んでも良いでしょう。
証拠の収集
悪質性の高い投稿は、事実確認後に投稿された内容などをスクリーンショットで撮影し、証拠として残しておきます。
また、投稿箇所を印刷して紙ベースで保存してみるのも良いでしょう。
この時、書き込みがされているWebサイトやSNSのURLもしっかりと写しておくことが大切です。
投稿の通報・削除依頼
誹謗中傷が書かれた投稿に対して、通報や削除依頼をすることが可能です。
書き込みをした人が特定できている場合は、直接投稿を削除するように求めることもできますが、特定できていなかった場合でもWebサイトの管理者やサーバー管理者に相談して削除をしてもらうことも可能です。
また、誹謗中傷を受けた被害者はプロバイダーに対して、書き込みをした人の氏名などを含む個人情報の開示請求ができます。
公式見解の発信
誹謗中傷の投稿を見た人の中にはその内容が本当だと思い込んでしまい、不安を抱いてしまうものです。
会社の信頼が失われている可能性もあることから、事実を適切に伝えるためにも公式の見解を自社サイトやSNS上で公開する必要があります。
事実だけでなく、今後の方針や対応なども明確に説明することで、信頼を取り戻す可能性が高まります。
公式見解の発信までの対応は、事前にマニュアルやフローを作成しておくことで、素早く適切な対応ができるようになるため、おすすめです。
法的措置
誹謗中傷の内容が特に悪質であり、すでに被害が出ているケースや、削除に応じてもらえない場合は、損害賠償請求や刑事告訴などの法的措置を取ることも検討する必要があります。
法的措置を取るかの判断や、手続きに専門知識が必要なことも踏まえた上で、法的措置を取るか検討してみてください。
今回は、企業ブランドを守るための効果的な誹謗中傷対策について紹介してきました。
スマホやSNSが身近な存在となった現代において、誹謗中傷をなくすことは非常に困難です。
しかし、事前に誹謗中傷対策を講じることによって、企業ブランドを守れる可能性が高まります。
誹謗中傷から企業を守るためにも、今回紹介した対策方法を取り入れてみてください。





















